マリーナ帰港後の大仕事
海上で散骨セレモニーを終えてお客様をお見送りしたあと、マリーナに戻りますが、私たちにとってはそこからもう一つの大仕事が始まります。
マリーナに到着し、船を上架したらすぐに船全体の清掃に取りかかります。
デッキや窓には塩分が付着し、特に長時間の航行や遠征船の後は排気で船体が汚れ、水を流しただけではとうてい落ちません。
特殊洗剤を使ってブラシなどで、手作業で丁寧に汚れを落とします。
ただ、船は幅や高さがあるため、特に側面やフレアーの部分は脚立なしでは作業が出来ません。
高所での作業ゆえ、常に危険を伴うため慎重に行います。
一通りの作業だけでも、平均して2時間以上かかることはざらです。
そして何よりも欠かせられないのが、左右エンジンと発電機の「塩抜き」。
ディーゼルエンジンは海水を冷却に使うため、使用後に真水を通して塩分を抜いておかないと、内部が腐食して傷みが早くなってしまします。
運航を終えても、最後のこの作業をきちんと行うことが、次の航行につながります。
真夏の炎天下では、デッキからの照り返しとエンジンの熱で、立っているだけでも滝の様な汗が止まりません💦
特に今年の猛暑は過酷で、まるでサウナの中で作業しているような日も多かったです。
しかし一生懸命頑張ってくれた船には、気持ちを込めて、辛くても感謝しながら作業しなければいけないと思っています。
そして10月に入り、ようやく気候も秋めいてきて、作業もだいぶ楽になってきました。
汗だくになりながら船を磨いていた夏の日々を思うと、この涼しさが本当にありがたく感じます。
さて、南から勢力を強めつつある台風22号が今週後半に関東にも近づく可能性が出てきておりますが、影響なくスケジュール通りに出航が出来ることを祈っています🙏🏻
※弊社船舶BIG TAKⅡは、国土交通省内航不定期航路届出済み船舶で、弊社の船舶の性能により、運行基準を以下の様に定めており、各数値のいずれかが基準値に達した場合には運行を見合わせております。
■風速:12m以上 ■波高:1.2m以上 ■視程:1000m以下
又、ご乗船人数や高齢者、お子様がご乗船されるかなどの他、航行海域及び風向きによっては運行基準内であっても出航を見合わせる場合がございますので、あらかじめご了承ください。