理想の海と現実の海、その間で考える最善の散骨対応
5月27日付、当ホームページでお知らせいたしました通り、悪天候の予報が出た場合には、基本的には出航時間の変更や日程の再調整などのご相談を事前にさせていただいております。
しかし、現実には「どうしてもこの日しか都合がつかない」といったご事情のお客様も多くいらっしゃいます。
特に、海外からお越しの方、または遠方から多人数でご参加されるお客様などからは、「何とか全員で一緒にお見送りをしたい」「仕事の都合でこの日以外は難しい」「来日のスケジュールが非常にタイト」といった切実なお声をいただくことも少なくありません。
もちろん、弊社といたしましても、風も波も穏やかで快晴の日に出航していただくことが最も望ましいと考えております。
ただし、それはあくまで一方的な理想論であり、最も大切にすべきは、お客様のご希望やご事情、そして「命日だから」「この日でなければ家族が揃わない」などの想いに込められた意味であると、私たちは考えております。
そのため、運航基準を満たしている範囲内であれば、多少の風波が予想される場合でも、お客様のご要望に応じて出航に対応させていただく場合もございます。
その際には、平塚・茅ヶ崎・大磯・江ノ島・葉山・真鶴などの各ご希望の散骨海域において、通常の海域よりも近場で対応させていただくなど、安全確保のうえ柔軟な対応をしながら、お客様を安全に散骨海域までご案内させていただいております。
実際にこれまでにも、弊社としては推奨しがたい天候下において、「どうしてもこの日に出航を」とのご要望を受け、慎重な判断のうえ出航したケースもございます。
その際には「かえって印象深く、心に残る一生忘れない散骨セレモニーになった」等のお声も複数頂戴いたしております。
また、万一、出航後の天候・海況の急変も想定しながら、安全第一の運航を徹底しております。
非常に稀ではございますが、出航後に急激な天候変化が見込まれる場合には、散骨ポイントの変更やセレモニー時間の短縮、早めの帰港といった判断をさせていただくこともございます。
その際も、必ずご乗船中のお客様と状況を共有し、ご納得いただいたうえで柔軟に対応いたしますので、どうぞご安心ください。
なお、天候判断においては「雨の有無」よりも「波の高さ」が重要です。
相模湾では南西の風が吹くと波が高くなりやすく、おすすめできませんが、北東の風の日は比較的波は穏やかです。
弊社の船舶は、相模湾で運航する旅客船の中でも最大級の定員を持ち、マグロやカジキ釣りなどの外洋での使用にも耐える安定性と耐航性を備えております。
散骨は釣りとは異なる、大切なセレモニーでございますが、もうひとつの判断基準として、当日の遊漁船の出航状況も参考にしております。
どのような状況であっても、お客様にとって大切な一日が心に残るセレモニーとなるよう、私たちは全力でお手伝いさせていただきます。
ご不安な点がございましたら、どんな些細なことでもご相談ください。
※弊社船舶BIG TAKⅡは、国土交通省内航不定期航路届出済み船舶で、弊社の船舶の性能により、運行基準を以下の様に定めており、各数値のいずれかが基準値に達した場合には運行を見合わせております。
■風速:12m以上 ■波高:1.2m以上 ■視程:1000m以下
又、ご乗船人数や高齢者、お子様がご乗船されるかなどの他、航行海域及び風向きによっては運行基準内であっても出航を見合わせる場合がございますので、あらかじめご了承ください。